中央大法科大学院教授で弁護士の野村修也氏が18日までに自身のX(旧ツイッター)を更新。高市早苗首相の台湾有事に関する7日の国会答弁の中で出た「存立危機事態」を巡る議論について、改めて正確に解説した。
高市氏は7日、「台湾有事」について、安全保障関連法の規定において集団的自衛権行使が可能となる「存立危機事態」に該当するかを聞かれ、「武力の行使も伴うものであれば『存立危機事態』になり得るケースだと考える」などと答弁した。これをうけ、中国の薛剣(せつけん)駐大阪総領事が「勝手に突っ込んできたその汚い首は一瞬の躊躇もなく斬ってやるしかない。覚悟ができているのか」とSNSに投稿したことが問題化。さらに、中国の外務次官が日本の駐中国大使に、また日本の外務省が中国の駐日大使に、それぞれ抗議したなどと伝えられているなど、波紋が広がっている。
また中国外務省の林剣副報道局長は13日の会見で、高市氏の答弁に対し「直ちに誤りを正し撤回しなければならない」などと発言。薛剣氏の投稿についても「武力介入と言う危険な発言に対するものだ」などと擁護した。
野村氏はまず15日の更新で「存立危機事態の話が噛み合わないと思ったら、中国が台湾に武力行使をしたら、日本が『台湾を守るために』武力行使する話だと思って批判している人がいるらしい。これは全くの誤解。台湾有事に伴って『中国が米軍に武力行使し』日本に存立危機事態が生じた場合に、『米軍を守る可能性』の話」と説明。
そして17日の更新では「『台湾が国ではないことを知らないのか』と罵倒する反論が来る。恐らくこの人は、存立危機事態の第1要件である『我が国と密接な関係にある他国』に『台湾』を当てはめていると誤解しているのだろう。しかし、この『我が国と密接な関係にある他国』は同盟国アメリカ等を指していて台湾ではありません」と改めて記した。
さらに野村氏は続くポストで「『中国の内政に干渉するな』との批判も受けるが、全くのお門違い。日本政府は、自国の防衛の話をしているのであって、『中国は一つだ』という主張に何ら口を差し挟んでいません。にも関わらず、我が国の防衛論議に反感を抱いて、『汚い首は斬ってやる』などと発言する方が、よほどの内政干渉です」とつづり、「『日中共同声明や平和友好条約に違反するつもりか』との批判も来るが、全くの的外れ。中国側が条約を破って先に武力行使をした場合の話をしているだけ。この場合でも日本は防衛ないなどと馬鹿な約束はしていない。それでは尖閣や沖縄は取られ放題になる。勿論、日本は中国に先制攻撃をすることはない」と述べた。

