日本維新の会の石平参院議員が20日、参議院の外交防衛委員会で初質問に立ち、高市早苗首相の台湾有事をめぐる発言について投稿した中国の薛剣(せつけん)駐大阪総領事に国外退去を求める可能性について、茂木敏充外相に問いただした。
石平氏は、薛剣氏が高市首相の発言に対し「勝手に突っ込んできたその汚い首は一瞬の躊躇(ちゅうちょ)もなく斬ってやるしかない。覚悟ができているのか」などと記した投稿に言及。「高市首相の発言は妥当なものであって、かつ台湾有事に対する一種の抑止力になりますから、全面的に擁護したい」と語り、政府が撤回を拒否していることも「高く評価し敬意を表したい」と話した。
その上で、当該投稿について「わが国の首相に対する殺人示唆ともとれる、許し難い暴言」と非難し、「多くの日本国民が怒っております」と断言。自民党が非難決議の声明を発表し、維新が政府へ毅然(きぜん)とした対応の申し入れをしていることも指摘した。
一方で石平氏は、政府が現状、中国側に「適切な対応」を求めていることについて「長年、中国という国を見てきた私からすれば、彼らが適切な対応を取ってくることはまずありえないと思います」と持論を展開。自民と維新が、中国の善処がない場合、外交上の「ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)」通告も含めた対応を求めていることにも言及し、「日本政府として、あるいは茂木大臣ご自身として、今後、政権与党の求めに応じて、国民の声に応えて、ペルソナ・ノングラータを含めた措置を取るお考えがあるのでしょうか」と質問した。
茂木外相は「ご指摘の自民党の非難決議、そして日本維新の会によります申し入れについては、政府としても重く受け止めております」と前置きし「在外公館の長の言論として、極めて不適切であると考えております」と私見を述べた。その上で、外務省が厳しく抗議をし、適切な対応を求めている現状を説明。「今後も中国側に対して、委員は中国に強く求めても改善しないという話はありましたが、適切な対応を強く求めていきたい」と語った。
これに対し、石平氏は「それは適切な対応を求めることは当然でございますが、あらためてお聞きしたいのは、中国政府は実際、今、対応を講じる気配が全くありません。おそらく今後も絶対ないと思います。そうであっても、中国政府が何もしてくれなくても、日本政府が対応を求める以外に、積極的にすることはないのでしょうか、あるいは何もしないのでしょうか」と再質問。茂木外相は「今後いろいろな形で外交上のやりとりがあるんだと思いますが、当然政府として戦略的に対応していく上で、何をします、何をしません、と言うことは、手の内をさらすということにもなりかねない、ということはご理解いただいて、適切な対応、毅然(きぜん)とした対応を取ってまいりたいと思います」と返答した。
石平氏は茂木外相の回答について「納得できたわけではありませんが」と胸中も示しながら「日本という国の尊厳を守るためにも、日中関係の安定化のためにも、今回の件に関しては、ぜひ政府に、強い、断固とした対応を取ることを強く求めたいと思います」と求めた。
石平氏は、薛剣氏がXで投稿した際には「このような暴言を吐く外交官は、まさしく野蛮国家のヤクザ外交官。文明国家の日本は、そんな国と『戦略的互恵関係を構築する』云々とは、最初から無理な話であろう!」と指摘していた。
中国出身の石平氏は07年に日本国籍を取得。今年7月の参院選に日本維新の会から出馬し初当選した。同年9月には、中国政府から、過去の靖国神社参拝などを理由として、入国禁止や中国国内の資産凍結といった制裁措置を科すと公表されている。

