囲碁の第73期王座戦を制した一力遼王座(28)の就位式が20日、東京・大手町「パレスホテル」で行われた。

今期の挑戦手合5番勝負では、5連覇を目指した井山裕太王座に挑戦。2017年(平29)の第65期、18年第66期と連続して挑戦を退けられた国民栄誉賞棋士に、今回は3勝1敗とした。初めて王座を獲得するとともに、自身初、囲碁界では井山、張栩(ちょう・う)九段に続き、囲碁界で3人目の5冠(棋聖・名人・王座・天元・本因坊)となった。

一力は謝辞で勝負メシに関するエピソードを披露。「第1局(昨年10月17日、神奈川県秦野市「陣屋」)で名物の陣屋カレーを食べて勝てましたが、第2局(同月24日、愛知県蒲郡市「銀波荘」)で食べずに負けました。第3局(同年11月14日、大阪市「ウェスティンホテル大阪」)と第4局(同月21日、神戸市「ホテルオークラ神戸」)で再度カレーを食べてタイトルが取れました」と笑った。

過去2回はね返された「井山の壁」を突破しての初戴冠に、「苦しみを楽しみ、人間力を鍛えて、さらなるステージに向かっていきたい」と述べ、大きな拍手を送られていた。

現在、芝野虎丸十段の挑戦を受ける棋聖戦7番勝負の真っ最中。2勝1敗として、第4局(栃木県日光市)を来週26、27日に控えている。