こんにちは。今週は、週末から日本で騎乗予定のタイグ・オシェア騎手についてお話ししたいと思います。

タイグ・オシェア騎手(撮影・木南友輔)
タイグ・オシェア騎手(撮影・木南友輔)

オシェア騎手との初対面は、2021年に坂井瑠星騎手がドバイで1カ月騎乗する際に帯同した時でした。現時点で12年連続リーディングを獲得しているオシェア騎手ですが、そのときにも「よく勝つ騎手がいるな」という印象で、会話をすると陽気で明るい人柄に好感を持ちました。オシェア騎手はアイルランド人なので、同じくアイルランド人のマーフィー騎手の話題で盛り上がりました。私が日本でマーフィー騎手の通訳を担当していると話すと、オシェア騎手もマーフィー騎手が日本で活躍していることを知っていました。

翌年の2022年、ドバイワールドカップデーで私が遠征のお手伝いをさせていただいたレッドルゼルがゴールデンシャヒーンに出走し、2着だったのですが、勝利したのがオシェア騎手とスイッツァランドでした。ドバイでの活躍とメイダン競馬場での勝利を見て、私は「もし彼が東京競馬場で騎乗したらどんな風に乗るのだろう」と興味を持ちました。そして、去年の夏、短期免許取得の条件を満たしていることがわかり、2024年の春に日本で騎乗出来るように準備を始めました。

日本の競馬のレベルとその認知度は年々上がり、来日を願う外国人騎手はどんどん増えています。今や日本は短期免許を取るのが世界一難しい国かもしれません。簡単に来日する事は出来ませんし、ビザの取得など国内外でさまざまな手続きが必要なので、かなり前から少しずつ段取りしていることは知っていただきたいです。

ローレルリバーでドバイワールドCを制し、ゴール直後にガッツポーズを見せるT・オシェア騎手(撮影・桑原幹久)
ローレルリバーでドバイワールドCを制し、ゴール直後にガッツポーズを見せるT・オシェア騎手(撮影・桑原幹久)

今年の3月には、皆さまもご存じのとおりドバイワールドカップとゴールデンシャヒーンで勝利し、来日直前に大きな勲章を手にして、日本へやってくることとなりました。あの大活躍の裏には、来日に向けてモチベーションが高くなっていたことも関係していたかもしれません。ドバイでトップの座を確立している彼が、ハイレベルな日本の競馬でどれほどの実力を見せてくれるか、私もとても楽しみです。たくさん勝利して皆さんに早く彼を覚えてもらえるよう、今週から一緒に頑張ります。ぜひ応援のほどよろしくお願いします。

(レースホースコーディネーター)