<中山記念>

直線の進路選択が明暗を分けた。逃げたドーブネの内を突いた4着シュネルマイスター、8着イルーシヴパンサーは狭くなって接触する不利もあり、完全に脚を余した。一方、この2頭とは対照的に外へ切り替えたヒシイグアスは、坂下からスムーズに加速して勝利をつかんだ。

松山騎手は4コーナーを回った時、前を走るショウナンマグマ、スタニングローズの間を割ろうかという動きを見せたが、一択ではなかった。前との差をあまり詰めすぎず、周囲の馬の動きも見ながら仕掛けのタイミングを待つ。この余裕がビクトリーロードへ導いた一番の要因だ。

あのまま強引に2頭の間を突いていたら、内からイルシーヴパンサーが外へ張ってきた時に、コースをふさがれていただろう。選択肢を残していたから、大きな不利もなく外へ出せた。また、ここでひと呼吸置いたことで、ヒシイグアスの脚もたまった。

この日は強風の影響もあったが、道中は11番枠から内に潜り込み、前の馬を「風除け」に使って体力を温存。そして勝負どころで外へ。松山騎手の巧みなコース取りが、ヒシイグアスの復活Vをアシストした。