<ダービー>

ダノンデサイルの横山典騎手は、積極的にポジションを取りにいった。スタートから気合を付けて1コーナーでは3番手の内。少し頭を上げるシーンもあったが、すぐにエコロヴァルツの後ろで折り合った。

皐月賞で逃げたメイショウタバルの取り消しで、ペースは遅くなる。このあたりの読みはさすがベテランだ。前半1000メートル62秒2。ゲートに不安を抱える馬だが、五分に出たのも大きかった。

新馬から4戦すべてでコンビを組み、先行、好位差し、追い込み。あらゆる位置取りで競馬を進め、折り合いや反応などを確認してきた。ある程度、出していっても掛からない。その自信があったから、強気に攻めていけた。

3コーナーで外からサンライズアース、コスモキュランダがまくってきた時も内で我慢。プレッシャーをかけられて少し反応したジャスティンミラノとは対照的に、しっかりと脚をためることができた。

直線もロスなく内を進み2400メートルぴったり走ってきた。エコロヴァルツとラチ沿いの狭いスペースを突くのも迷いはなかった。少しでもちゅうちょすれば、進路は塞がっていただろう。

あそこしかない、という一瞬の判断、そして思い切り。まさに「仕事人」横山典の真骨頂だ。

日本ダービーを制したダノンデサイルとガッツポーズする横山典弘騎手(撮影・鈴木正人)
日本ダービーを制したダノンデサイルとガッツポーズする横山典弘騎手(撮影・鈴木正人)