今後の選択肢を広げようと東京スプリントで1200メートルに初挑戦したギャルダル(牡6、川島正)。結果は5着だったが、道中がスムーズではなかった。「内枠があだになったというか遅い流れで我慢しきれずに外に出してしまった。あんな競馬がしたいわけではなかった」と矢野騎手。「心残りでもんもんとして夜はずっと眠れなかった。不完全燃焼すぎて…」と翌日も悔しそう。それだけ距離に手応えを感じたようだ。

「初めての1200メートルでも一瞬、行っちゃおうかなと思うぐらいのスピードがあった。ペースが違うからどうかと思っていたけど、ちゃんと対応していた」。そうなると続けて同距離を使いたいところだろうが、根幹距離でありながらダートグレードが少ない。昨年までは6月に北海道スプリントCが行われていたが、今年から8月の3歳戦に変更されてしまった。古馬は8月のクラスターCまで同距離がない状況。南関東の重賞も9月のアフター5スター賞までない。海外の国際招待競走に目を向ければ9月にはコリアスプリントが。それらに向けても今後の「全日本的なダート競走の体系整備」には5月から7月に1200メートルがないという同距離の空白の改善を期待したい。【牛山基康】