先週のオークスでは今村聖奈騎手がJRA所属の女性ジョッキーとして初めてG1を勝ちました。歴史の1ページを開ける快挙だったと思います。
欧州の競馬界では女性が活躍していて、たとえばフランスでは調教助手の6~7割を占めているのではないでしょうか。一方で、日本では女性の数が少ない分、どうしても特別な存在に見えてしまいます。
私が現役調教師の時は、女性ジョッキーは藤田菜七子騎手(当時)だけでした。1回か2回はレースに乗ってもらった記憶があったのですが、調べてもらうとやはり1回だけ(20年5月23日新潟10R早苗賞2着ロータスランド)でした。ちなみに私が引退した翌週に永島まなみ騎手と古川奈穂騎手、翌年に今村騎手がデビューしています。
もちろん、女性だから乗ってもらう機会が少なかったわけではありませんが、依頼する側として正直なところ、心のどこかで「もし女の子をケガさせたら…」という思いを抱いてしまっていたのも確かです。
親御さんの気持ちも分かります。私も息子が調教助手をしていますが、自分で選んだとはいえ「絶対にケガをするような仕事だからな」と話したのを覚えています。娘を持つ親となれば、なおさらではないでしょうか。
もともと今村騎手については「膝の使い方がうまい」と思って見ていました。反動を受け止めて吸収する膝関節の柔らかさは大事で、いわゆる「当たりの柔らかさ」にもつながり、馬が気分良く走れるかどうかに関わってきます。女性の方が相対的に膝関節が柔らかいのですが、加速する時には膝を締めて押し込まなければならないので、柔らかいと大変です。でも彼女は、その両方をうまくできていると思います。
オークスでの騎乗もすばらしかったです。あれだけ一流ジョッキーがそろった中で、直線を向いて最後に追い出したのが彼女でした。しかも外へ出しかけてから内を攻めていきました。本当に驚かされました。
これをきっかけに、さらに女性ジョッキーが増えてくるのではないかと思います。もちろん、それは競馬界にとって歓迎すべきことでしょう。
○…角居氏が営む珠洲ホースパークでは、隣接する新施設「鉢ケ崎のみんなの家」が着工した。日本財団の助成を受け、地元住民の交流拠点として建設される。今月中旬に起工式と地鎮祭を終え、12月の完成を目指す。角居氏は「ナフサの不足で建築資材の調達が心配ですが、うまく進んでいけば」と完成を心待ちにする。



