オーストラリアからフランスへ移籍したベリーエレガント(牝7・F・グラファール、父ゼド)が欧州移籍初戦に挑んだ。ランフランコ・デットーリ騎手を背にスタートから最後方を追走。直線で大外から追い込む形となったが、差は詰まらないまま、最下位7着でゴールしている。一昨年のコーフィールドC、昨年のメルボルンCなど、オーストラリアでG1・11勝を挙げ、昨シーズンはオーストラリア競馬の年度代表馬にも輝いた名牝が欧州の洗礼を浴びる格好となった。

勝ったのはナッソーS2着から挑んだ英国調教馬アリスティア(牝4、R・ハノン、父スタースパングルドバナー)。勝ちタイムは2分8秒03。首差2着はアイルランドから参戦したロスカーベリー(牝4、P・トゥーミー、父シーザスターズ)。昨年の香港ヴァーズでグローリーヴェイズ、パイルドライヴァーに続く3着だったエベイラ(牝5、F・グラファール、父ディストーテッドヒューモア)が3着だった。

秋の凱旋門賞(G1、芝2400メートル、10月2日=パリロンシャン)参戦を最大目標にしたオーストラリアからの移籍だったが、見せ場もつくれずに敗れ、今後の競走生活に暗雲が漂ってきた。

レーシングポスト電子版は管理するフランシス・グラファール師の談話を伝えており、次走はニエル賞、フォワ賞など凱旋門賞の現地前哨戦と同日(9月11日)に行われる牝馬限定のヴェルメイユ賞(G1、芝2400メートル、パリロンシャン)になる可能性が高い。グラファール師は「(休み明けだったので)最後まで走って、いい息づかいをしていました。彼女にはレースが必要だったと思っています。結果は残念でしたが、トレーニングという観点で見れば、悪い走りではなかったと思います。彼女はおそらくヴェルメイユ賞に登録しますし、様子を見たいと思います」と話している。