秋華賞への切符を懸けたトライアル、ローズS(G2、芝2000メートル、18日=中京、1~3着馬に秋華賞優先出走権)の最終追い切りが14日、東西トレセンで行われた。恒例企画「追い斬り激論」では、東西記者がそれぞれ上がり馬をプッシュ。美浦の“帝王”木南友輔は2戦2勝の良血馬サリエラ(国枝)を、栗東のルーキーことは(下村琴葉)はエグランタイン(笹田)を推奨した。

ことは 2回目の激論参戦です。お手柔らかにお願いします!

木南 先週から西日本本場の全レース予想も始めたんだっけ?

ことは はい! 競馬担当5カ月目、必死に頑張っています。

木南 では早速。

ことは 上がり馬エグランタインを推します。最終追いは坂路で4ハロン54秒5-12秒0。メイショウクリフト(3歳1勝クラス)を3馬身追走し、併入しました。軽快な走りでしたし、いい状態をキープしていそうです。

木南 上がり馬と言ってたけど、春と変わったところはある?

ことは 馬体の成長が著しいんです。笹田師は「(4月に)未勝利を勝って休ませてから、体がぐっと大きくなってパワーアップ。力を出せるようになってきた」とうなずいていました。2勝目を挙げた前走の馬体重は春から20キロも増えています。休養明けの2走前から師は好感触でした。

木南 ほほう。確かに調子は良さそうだね。でも、こちらのサリエラもデビューから2戦2勝と勢いがあるよ。

ことは きょうだいにサリオス、サラキア、エスコーラ。すごい血統だ…。

木南 本当に素晴らしい血統だよね。このきょうだいの牝馬は小柄な馬が多い印象。でも、このサリエラもバネのすごさ、運動神経の良さを感じるよ。今日もそういう動きだった。

ことは といいますと?

木南 最終追いは美浦ウッドの併せ馬で、先行するフィアスプライド(古馬3勝クラス)に内から併入する形。後方を走っていた別の国枝厩舎の併せ馬2頭がいい勢いで追いついてきて、ゴールは意図せず4頭が並ぶ形になったけど、脚色は一番良く見えた。

ことは 5ハロン67秒7-11秒1。しまいも切れていますね。

木南 国枝厩舎の追い切りは馬場の内めを走ることが多いので時計は出やすいんだけど、今日のラスト1ハロンはこの馬の自己ベストだよ。

ことは 状態の良さがビンビン伝わってきます…。

木南 師も「いい感じで調教できた。この馬にしては十分かな。だいぶピリッとしてきたね」と評価。力を発揮できる状態にあるんじゃないかな。

ことは 心引かれる…。ちなみに、エグランタインの馬名はバラの品種名に由来しているんですよ。ローズSを制して秋華賞へ。ロマンチックじゃないですか?

木南 初々しくていいと思うけど、ここは先輩の意地を見せるよ。