1番人気シャマル(牡4、松下)が直線で抜け出し、前走サマーチャンピオンに続くダートグレード競走連勝で重賞3勝目を挙げた。勝ちタイムは1分25秒8。川須栄彦騎手(30)、松下武士調教師(41)ともにこのレースは初制覇となった。

デビュー戦から手綱を取り続ける鞍上は「強い競馬だったと思います」と完勝に納得の様子だった。「スタートの1歩目のタイミングもすごくいい出方。あとは馬のリズムと、先行馬の動きを見ながら進めていきました」。道中は外の3番手。3コーナーで2番手に上がると、逃げたプレシャスエースをあっさり捉え、4番手から迫ったリメイクを寄せつけなかった。「この馬が力をつけているのを改めて確認することができました。浦和も人馬ともに2回目。前回の負けた反省点を踏まえて臨んで、馬がしっかり応えてくれたので、これからまたさらに活躍が楽しみになると思います」と期待を込めた。

松下師は「前走がつまずき加減だったけど、今日は上手にスタートを出て、安心して見ていられた」。今後は「馬の状態が最優先ですが、南部杯(Jpn1、ダート1600メートル、10月10日=盛岡)に登録はしようと思います」。勢いは止まりそうにない。【牛山基康】

◆シャマル▽父 スマートファルコン▽母 ネイティヴコード(アグネスデジタル)▽牡4▽馬主 金山敏也▽調教師 松下武士(栗東)▽生産者 岡田スタツド(北海道新ひだか町)▽戦績 11戦7勝(うち地方4戦3勝)▽総収得賞金 1億4330万5000円(うち地方8900万円)▽主な勝ち鞍 22年東京スプリント(Jpn3)、サマーチャンピオン(Jpn3)▽馬名の由来 ペルシャ湾岸地域に吹く風

<リメイク=2着>福永騎手 だいたいイメージ通り。コーナー4つは初めてだったけど、うまく対応してくれた。最後は勝ち馬がもうひと伸び。状態も悪くなく頑張ってくれた。

<ティーズダンク=3着>和田譲騎手 3角で置かれないようについていった。伸びてはいるけど、ガツンとはこなかった。

<プレシャスエース=4着>左海騎手 夢を見たけど最後の伸びが違った。頑張ったと思う。

<オパールシャルム=5着>江田照騎手 3角で勝ち馬に来られて併せて行けなかった。