ケンタッキーダービーで盛り上がっていたであろう日本時間3日の朝、韓国のソウル競馬場に向かっていた。今年は例年より早く、同日がダービーデーだった韓国。第29回を迎えて初めて5月の第1週に行われたコリアンダービー(韓国G1、ダート1800メートル)は1冠目2着の3番人気ファングモジャン(牡、ソン・ムンギル、父ナスカプリンス)が1馬身半差で逃げ切り、5戦3勝で制した。

同国のダービーを初めて生で見たのは02年。第5回を迎えた年だった。以来、可能な限り、現地で観戦している。スルーオグリーン産駒のペンノクチョンが外から追い込みを決め、日本産の種牡馬の産駒が初めて勝利した第9回の06年は、頭数不足による不成立寸前の8頭立て。それがコロナ禍が明けた第26回の23年から4年連続でフルゲートの16頭。隔世の感を覚える。

第1回は98年。同国がサラブレッドの生産に本腰を入れたのを機にスタート。当初から韓国産馬限定で争われ、ようやくダービーらしくなった。23年に生まれた韓国産馬は1371頭いるが、ファングモジャンは(株)ナスカのオーナーブリードで、同年の父の産駒は同馬だけ。父を所有するオーナーにとっても、父を管理した師にとっても、これがダービー初制覇。その瞬間に立ち会えた。【牛山基康】