ダービー3勝、JRA通算2613勝の名手・福永祐一騎手(45)が8日、2023年度のJRA新規調教師試験に合格した。これにより、来年2月末で騎手を引退することになる。福永騎手のダービー初騎乗となった98年キングヘイローを管理した坂口正大元調教師(日刊スポーツ評論家)がコメントを寄せた。

坂口正大JRA元調教師 1次試験の合格発表(受験番号以外は非公表)の後だったと思います。阪神競馬場で私の姿を見て、福永騎手から寄ってきてくれました。「1次試験に合格しました」と。彼ほどの人物ですから、中途半端な気持ちでは受験していないとわかっていましたが、合格すれば、騎手に未練があるようなことは口にしないようにと伝えました。もちろん「わかっています」と話していましたし、1回で合格するという強い気持ちが伝わってきました。私も何より、合格おめでとう、よかったなという思いです。

キングヘイローのダービー(98年14着)から、ずいぶんと時間がたちました。時が過ぎるのは本当に早いですね。

調教師の先輩として言葉を贈るなら、人を育てなさいということでしょう。もちろん、馬のこともより勉強しなければいけませんが、その馬に毎日接する厩舎スタッフを育てなければ、馬も育ちません。福永調教師がどんな人と馬を育てていくのか、私も楽しみにしています。