リヤド近郊のキング・ファハド空港は、25日土曜に行われるサウジCデーに参戦する外国馬の到着でにぎわっています。

今年、日本からキングアブドゥルアジーズ競馬場に向かう馬は全部で20頭。

G1のサウジC(ダート1800メートル)に挑むカフェファラオ、ジュンライトボルト、クラウンプライド、ジオグリフ、パンサラッサ、ヴァンドギャルドの6頭は現地時間の17日に到着予定。これだけの数の日本馬が海外のG1競走に出走するのはこれが初めてです。

先週発表になった他の出走馬はサウジアラビア4頭、米国2頭、UAEと英国が各1頭の計8頭。米国からの参戦馬が予定より少なくなった2頭分が地元枠に振り分けられました。

米国からはB・バファート厩舎のカントリーグラマー(牡6、父トーナリスト)とテイバ(牡4、父ガンランナー)が出走します。

カントリーグラマーは昨年のサウジC2着馬。その後、転戦したG1ドバイワールドC(ダート2000メートル)に優勝した実力馬です。もう1頭のテイバは昨年のG1を3勝。サンタアニタダービー優勝から臨んだケンタッキーダービーは12着でしたが、9月のペンシルベニアダービーでライバルを一蹴。12月のマリブS勝利をステップに初の海外遠征に臨みます。

ホスト国サウジアラビアのエースは連覇を視野に入れるエンブレムロード(牡5、父クオリティロード)です。世界をあっと言わせた昨年の激走は、まだ記憶に新しいところ。前走1月の一般戦は62キロを背負って完勝。格の違いを見せつけました。

米国から転籍後、3連勝中のスコットランドヤード(牡4、父クオリティロード)はG1・11勝の名牝ビホルダーや米チャンピオンサイアーのイントゥミスチーフを近親に持つ良血。新天地で才能が開花して、現地前哨戦となった二聖都の守護者杯(ダート2000メートル)では後続に10馬身以上の大差をつける楽勝。今年の台風の目と見られています。【ターフライター・奥野庸介】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)