来年のダービー馬探しはもう始まっている。今週から東京、阪神で2歳新馬戦がスタート。関東で今年最初の新馬戦となる3日東京5R(芝1600メートル)はモーリス産駒のシュトラウス(牡、武井)に注目だ。陣営が「まず負けない」と自信満々に送り出す期待馬。関東の1番星に輝くか。

1番星をつかみ、出世コースに乗る。良血シュトラウスのデビュー戦が決まった。東京の新馬戦開幕レースとなる、土曜日の芝1600メートル。昨年の勝ち馬ノッキングポイントは先週のダービーに出走(5着)し、21年Vのコマンドラインは連勝でサウジアラビアRCを勝っている。武井師は「馬格があってパワーと体力がある。まずはマイルから」と勝ち負けを意識する。

並々ならぬ自信を持って送り出す。師は「普通に走ればまず負けないと思う」と言い切った。1週前追い切りで操縦不能になりかけたが、クロス鼻革装着の今週はコントロールが大きく改善。2週続いたダービージョッキーのレーン騎手騎乗も効いた。同騎手も「若さがあって頭を上げたりしたけど、最後はいいフットワーク。いい走りができる」と手応えを深めた。肝心の初戦へ、態勢は整った。

母ブルーメンブラットは強烈な末脚を武器に、5歳時の08年に府中牝馬S、マイルCSを連勝。馬体重520キロ近い黒鹿毛の好馬体には伸びしろが詰まっている。「1歳の頃から馬体重が変わらず、1頭だけ大人のような感じだった。現状での力の差はすごいと思う」と師。高い素質と完成度をもって、初陣を制す。【松田直樹】