ノーザンホースパーク(北海道苫小牧市)で8日、名馬ディープインパクトの名を冠したモニュメント「ディープインパクトゲート」のお披露目式が行われた。9日から一般公開が始まる。

このモニュメントは5月31日に完成したばかり。20年に同馬のオーナーだった金子真人氏(名義は(株)金子真人HD)の協力のもと建造計画がスタート。イタリアを拠点とする彫刻家安田侃氏を迎え、同氏の代表作である「意心帰(いしんき)」、「天聖(てんせい)」を来場者に見て、触れて、感じてもらうコンセプトで作られた。モニュメントの先にはノーザンファームを望むことができる。

安田氏は「私は実際存在しないものを形で表現するという作家です。(ノーザンホースパークの)吉田勝己社長と金子さんとここにきて、親子の馬を見た時に『そうだ』、と。ここに来たらディープの孫、ひ孫がいる。ここではずっと、血のつながった馬たちが遊んでいるんだ、と。台座に座って、ぼーっとディープを思い出せる空間をつくろう、と思いました。北海道の大地を感じられる数少ないところ。自分を見つめる時にディープのゲートに行こう、という風に、そういった場所に育んでいただければ。最初から最後まで、ノーザンファームのスタッフがあのディープのために、という温かい気持ちでした。ディープはそういうすごい力があるんだと思います。そういうのが残っているから、なんとか無事完成できたのかなと思います」と思いを語った。

同パークの吉田勝己社長は「北海道にいるときは毎回、通って見ていました。毎度毎度、変わっていくのがうれしかった。こんなにすごいものになるのかと驚きました。毎日来たら、スカッとするというか。とにかくつらいこと、悩んでいることを忘れる。元気を、活力をくれる、そういう場所だと思います。馬を愛する人たちには聖地になると思います。金子真人オーナーには感謝しています」と話した。

また、金子オーナーは「多くの人に愛されたディープインパクトの名とともに、ディープインパクトゲートも、末永く多くの人の記憶に残ってほしいと思います」とコメントを寄せた。