日本時間の土曜夜に行われる愛チャンピオンS(G1、芝2000メートル、9日=レパーズタウン)の出走馬が6日に確定し、今年は9頭立てに決まった。

ディープインパクト産駒の英愛ダービー馬オーギュストロダン(牡3、A・オブライエン)はライアン・ムーアとのコンビで2番枠からスタートする。前走キングジョージ6世&クイーンエリザベスSは勝ち馬から127馬身差の最下位10着に敗れている。昨年は愛チャンピオンS当日の2歳G2を快勝しており、舞台設定は問題ない。プリンスオブウェールズS、英インターナショナルSを制したモスターダフの名前こそないものの、難敵がそろい、地元アイルランドで真価を問われる一戦になる。

大手ブックメーカー各社で前売り単勝オッズが1番人気となっているのは英国から参戦するキングオブスティール(牡3、R・ヴァリアン、父ウートンバセット)。英ダービーはオーギュストロダンの2着に敗れたが、ロイヤルアスコット開催のG2を快勝し、前走キングジョージ6世&クイーンエリザベスSで3着に好走している。鞍上はケビン・ストットで、5番枠からスタートする。

ブックメーカーが3番人気の評価を与えているのはランフランコ・デットーリとのコンビで挑むフランス調教馬オネスト(牡4、F・シャペ、父フランケル)。昨年はパリ大賞を制し、秋は愛チャンピオンS2着、凱旋門賞10着、ジャパンC7着の成績を残した。今年初戦となった8月のジャックルマロワ賞は4着だったが、2戦目&距離延長で好走が期待される。

その他はヨークSを快勝し、追加登録料を払って参戦する「シャドウェル」のアルフレイラ(牡4、O・バローズ、父ダークエンジェル)。現在、重賞3連勝を含む4連勝中という上がり馬だ。

人馬とも紅一点のナシュワ(牝4、J&T・ゴスデン、父フランケル)は前走英インターナショナルSが勝ったモスターダフから1馬身差の2着。ホリー・ドイル騎手とのコンビでG1・4勝目を狙う。

不気味な存在がジョセフ・オブライエン厩舎のアルリファー(牡3、父ウートンバセット)だ。昨年は7ハロンの2歳G1ヴィンセントオブライエン・ナショナルSを制したが、春のクラシックは見送り。7月にカラのG3愛インターナショナルSで復帰(2着)。続く前走はフランス・ドーヴィルのギョームドルナーノ賞に遠征し、凱旋門賞で前売り1番人気となっている仏ダービー馬エースインパクトから4分の3馬身差2着に好走している。前走に続き、鞍上にはクリストフ・スミヨン。

厩舎のエース、オーギュストロダンの存在で評価は下がっているが、ルクセンブルク(牡4、A・オブライエン、父キャメロット)は昨年の愛チャンピオンS覇者。5月のタタソールズゴールドCでG1・3勝目を挙げ、その後はプリンスオブウェールズS2着、キングジョージ6世&クイーンエリザベスS4着。ベテランのシェーミー・ヘファーナン騎手を背に連覇に挑む。

スプリーウェル(牡3、J・ハリントン、父チャーチル)は英愛ダービーでオーギュストロダンに完敗も、5月に今回と同じコースで行われたG3ダービートライアルを3馬身差で快勝している。エイダン・オブライエン厩舎3頭出しの最低人気ポイントロンズデール(牡4、父オーストラリア)は前走キングジョージ6世&クイーンエリザベスS(8着)に続き、レースを先導する可能性が高い。