中京開幕週のメインは小倉記念(G3、芝2000メートル、11日)。来年に定年で、ラストサマーを迎えている宗像義忠師(70)が送り出すシリウスコルト(牡3)に注目だ。メンバー唯一の3歳馬で、前走ラジオNIKKEI賞でタイム差なし2着と勢いがある。関東馬初の小倉記念制覇に闘志を燃やす。

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過去59回の小倉記念の歴史で関東馬は1度もその優勝レイに馬名が刻まれたことがない。レース名の通り、舞台は小倉競馬場。関東馬にとっては輸送の負担が大きく、滞在で仕上げるにしても美浦トレセンとは違う環境での調整となる。ただ60回目の今年は初めて中京で実施。いつも通り美浦で調整しての前日輸送も苦にならない。関東馬初Vに千載一遇のチャンス。そこに最後の夏を迎えている宗像師がシリウスコルトを送り込む。

最終追い切りは美浦ウッドで単走。5ハロン68秒7-11秒5と時計は派手ではない。もちろんこれは連日の猛暑、輸送を加味してのもの、計算通りだ。宗像師は「折り合い重視でね。暑いからね。でも最後は伸ばしました。前走から1カ月ほど間が空いて、いいガス抜きにもなった」と納得の稽古だ。

前走のラジオNIKKEI賞は器用に直線で抜け出してタイム差なしの2着。皐月賞14着から巻き返した。まだまだ成長余地を残す3歳馬で、どんどん良化している。師は「前回はうまく立ち回ってくれた。直線の長い中京でも好走して新たな面を見せてくれれば。54キロだし。やってくれないかな」と期待を隠さない。そして最後に「小倉の小倉記念なら良かったけどね。はっは」とにやり。開業して32年、これまで小倉の重賞を使ったことがない師が冗談めかして言った。問題ない。中京開催でも勝てば、「小倉記念」の名はシリウスコルトとともに刻まれる。【舟元祐二】

◆過去10年の小倉記念の関東馬 【0・2・1・8】で17年サンマルティン(2番人気)と21年ヒュミドール(5番人気)の2着が最高。20年は13番人気の伏兵アウトライアーズが3着に入った。勝ち星こそないが連対率18.2%、複勝率27.3%は、関西馬【10・8・9・97】の連対率14.5%、複勝率21.8%を上回る。