ダービー馬クロワデュノールの全弟チャリングクロス(牡、奥村武、父キタサンブラック)が、21日の東京芝1800メートルでデビューを迎える。
東京の2歳新馬戦史上最速タイムをたたき出し、衝撃のデビューを果たした兄と同じ舞台でいよいよベールを脱ぐ。
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大きな期待を背負い、チャリングクロスが兄の背中を追う。美浦トレセン初入厩の3月中旬時点からバランスの取れた好馬体、ものおじしないどっしりとした雰囲気が兄にも通ずるオーラを醸していた。初めて背中の感触を確かめた中尾助手も「品がありますよね。馬体のバランスもいいし背中も良くてばねがある。楽しみですね」と当初からその才能にほれ込んでいた。
5月半ばに再入厩。2週前までは年長馬を相手に余力十分に動けていた。ただウッドでの1週前追い切りでは重い馬場を苦にし、初めて併せ馬で遅れを喫した。奥村武師は「テンから進んでいかずまだこういう馬場だと動き切れないね。きれいな馬場だと問題ないけど条件が替わるとまだ弱いところが出てくる」と直前で課題にも直面した。
それでも坂路、ウッドを併用し順調に調教メニューを消化し、デビューへ向けてしっかり態勢を整えてきた。師は「本数はしっかりやれているし、休むことなく順調にこられている。普通の2歳だと(デビューが近づくと)きつくなるところなんだけどケロッとしている。メンタルにも余裕があるよね」と調整過程に手応えをつかみ、「なかなかこういう馬はやらせてもらえないしありがたいです。雰囲気はいいし能力があるのは間違いない。現時点の完成度でどこまでやれるか」と期待を隠さない。
17日は坂路を15-15で1本。中尾助手は「折り合いは全然問題ないしすごくばねがある。背中がいいから全身を使える。お兄さんに追いつけるように頑張ってほしい。それぐらいの素質はある」とコンタクトを重ねるたびに自信を深めてきた。ダービー馬の弟という大きなプレッシャーをはねのけまずは1勝を目指す。

