競馬界で通訳・レースホースコーディネーターを務め、日本馬初のBC競走制覇、日本馬初のBCクラシック制覇、サウジC連覇など歴史的な瞬間に立ち会ってきた安藤裕氏(46)から今週も日刊スポーツにホットなコラムが届きました。先日、英国で勝利挙げたハードル競走の名馬とマーフィー騎手。過去に有馬記念を走ったあの名馬とレジェンドの姿が重なります。

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こんにちは。

先週は、今年最初のG1レースであるフェブラリーSが行われました。今年は日本のダート戦線の中心メンバーが集結し、非常に見応えのある一戦だったと感じています。日本のダート馬のレベルは、間違いなく上がり続けていると実感しました。上位馬の中からは来月のドバイ遠征を視野に入れている陣営もあるので、その実力を世界にも示してくれることを期待しています。

また、サウジアラビアからドバイへ転戦する組、そしてサウジアラビアから日本へ帰国する組も、いずれも無事に輸送されました。輸送業者や厩舎関係者のノウハウが成熟していると強く感じています。海外遠征は輸送業者の協力あってこそ成り立つものなので、本当にありがたいことです。来月のドバイ遠征でも引き続きご協力いただくことになるので、素晴らしい輸送技術に改めて期待したいです。

話は変わり、イギリスではコンスティテューションヒル(セン9)という、ハードル(障害)G1を8勝しているチャンピオンホースが平地競走に挑戦し、マーフィー騎手の騎乗で圧勝しました。日本で言えばオジュウチョウサンのような存在といえば分かりやすいと思います。

イギリスでは障害レースの人気が非常に高いので、レース前からこの挑戦は話題になっていました。コンスティテューションヒルは近走でやや不振が続いており、気持ちのリフレッシュも兼ねた平地挑戦でしたが、鞍上にイギリス平地のチャンピオン騎手であるマーフィー騎手を起用したことで、さらに注目が集まりました。

日本でも、オジュウチョウサンに武豊騎手が騎乗した際には世界中で話題となりました。私がマーフィー騎手と話をしたときに、マーフィー騎手が日本で初めてG1に騎乗した2018年の有馬記念の話題になりました。自身がミッキーロケットに騎乗し、武豊騎手はオジュウチョウサンに騎乗し、素晴らしいレースを演出したことについて話をすると、当時のことをよく覚えている様子で、自身がイギリスで同じような状況になったことをとても喜んでいました。今後、もしマーフィー騎手とのコンビでイギリスの大レースに出走することがあれば、イギリス競馬界が大いに盛り上がることは間違いないと感じています。今後の動向に注目したいです。(レースホースコーディネーター)