矢野阪神は敵地でセ・リーグ5球団と対戦し、4勝10敗と大きく負け越した。7日の巨人戦から5カード連続で本拠地甲子園で戦う。日刊スポーツ評論家の中西清起氏(58)が巻き返しのキーポイントを語った。

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阪神が浮上するには「継投」がポイントになってくるだろう。開幕からの対戦カードが一回りしたが、まだ勝ちパターンが固まったとはいえない状況だ。

そもそも巨人との開幕戦で先発西勇から岩崎への継投が裏目に出たのが響いた。1点リードの7回、2番手の岩崎が吉川尚に逆転2ランでひっくり返された。

退団したジョンソン、ドリスの穴は埋まらないまま。新外国人エドワーズの離脱も痛い。ストッパーの藤川も絶対的守護神をこなすには、夏場の連投はきついはずだ。

また、昨季は守屋、島本らが機能したが、その代わりの人材を見いだせていない。小川ら若手投入を試みているものの手応えには至っていない状況だ。

6連戦が続く過密日程にあって、リリーフのやりくりは明暗を分ける。継投の「人選」と「タイミング」で勝敗の行方は変わってくるだろう。

リリーフのエドワーズに、先発でガルシアの復調、新外国人ガンケルがそろってくるのも待たれるところだ。7日からの本拠での巨人戦も継投がカギを握っている。

6月19日、巨人吉川尚(右)に逆転2点本塁打を浴びた岩崎
6月19日、巨人吉川尚(右)に逆転2点本塁打を浴びた岩崎