阪神がカード初戦で逆転負け、2戦目はかろうじて逃げ切ったが、この3戦目は再びひっくり返された。

山田 セ・リーグで最も強い阪神を負かすのだから、ロッテは打線に迫力があって強い。阪神は打ち勝っているときには目立たないが、勝負どころでのミスは取り返しがつかなくなる。今後に向けての課題だろう。アルカンタラは評価しづらいピッチャーだね。

2点リードの6回2死から3番中村奨に四球を許した。5番角中に2点二塁打で同点。ここで岩貞にスイッチ。6番藤岡の一安に、マルテの失策が重なって逆転された。前回16日巨人戦も6回に失点していた。

山田 アルカンタラは球種は多彩で、制球もまずまずだから、一見、打ちにくそうだ。でも無走者のときは思い切りの良さがでるが、ランナーを背負うと「打たせてとりたい」「ゴロを打たせたい」といった心境が強くなっているようにみえる。慎重さは大事だが、もっと6、7回まで1、2点で抑えればいいぐらいの気持ちで投げてほしい。味方が点をとってくれたのだからなおさらだった。

ロッテ戦で1勝2敗のチームは、敵地で西武3連戦に臨む。

山田 開幕から好調だったが、一時の破壊力は薄れてきた。しかし今年のパ・リーグは投手力が低下しているから、そこそこ戦えるとみている。次の西武戦はなんとしても2つはとりたい。

【取材・構成=寺尾博和編集委員】

阪神対ロッテ ロッテに敗れスタンドへあいさつする矢野監督。右は井上ヘッドコーチ(撮影・加藤哉)
阪神対ロッテ ロッテに敗れスタンドへあいさつする矢野監督。右は井上ヘッドコーチ(撮影・加藤哉)