野球手帳

「1年森下翔太の飛距離」中大の立て直しけん引

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今春の東都は、6勝を挙げた東洋大・村上のシーズンだった。完全優勝の原動力となったが、その東洋大ににじり寄った大学がある。中大だ。8勝5敗1分け、勝ち点4の2位。昨年は春秋とも最下位だから、躍進と言える。開幕の東洋大戦で2連敗。結果論だが、直接対決が1位と2位を分けた。ここまで立て直すとは予想できなかった。

中大の1年生コンビ、森下(左)と北村(撮影・古川真弥)
中大の1年生コンビ、森下(左)と北村(撮影・古川真弥)

1年生の脱皮が、立て直しの軌跡と重なる。森下翔太外野手だ。東海大相模で通算57発。昨春センバツは4強まで進んだ。大学でも全試合スタメンで3番、5番。当初は苦しんだが「徐々に自分のスイングが出来るようになりました」。ファウル方向に表れた。打ちたいあまり、引っ張り過ぎの三塁方向が目立った。11試合目、16日の亜大4回戦で初アーチを放ったあたりから、一塁から捕手後方へのファウルが増加。本来のポイントで打ち始めた。

2発目の2ラン(22日、国学院大1回戦)は「えぐい」の一言。逆方向の右中間へドスンだ。打率3割もクリアし、最後に4番も経験した。中大は巨人阿部、沢村、ロッテ井上など、近年は何かに秀でた逸材が出る印象がある。森下の飛距離には系譜に連なる可能性を感じた。一方、優勝は04年秋が最後。その前は79年春までさかのぼる。突出した個にチーム力が伴わないのだろうか。森下は「まだまだ課題はある。1球で捉え切れてません。秋に向けて練習したい」と言った。個と全体が融合すれば、優勝24度の古豪が復活する。

 野球をこよなく愛する日刊スポーツの記者が、その醍醐味、勝負の厳しさ、時には心が和むようなエピソードなど、さまざまな話題を届けます。

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