センバツに5年ぶり5度目出場の聖光学院(福島)は「早起きは三文の徳」より「寝る子は育つ」で、東筑(福岡)との開幕戦で勝利をつかむ。

 20日、甲子園練習に加え、大阪・高槻市内の室内練習場で調整。斎藤智也監督(54)は福島県勢初の開幕カードに向け「選手たちに早起きは強要しません。朝はギリギリまで寝たほうが精神的にも良い」。例年は、午前4時前後に起床するチームもあるが「石野陽子の『ご、ご、ご、5時~!』じゃないけど、起床は5時15分」。お笑い番組で志村けんを5時に起こす妻役のコント「5時の夫婦」にも例え“開幕対策”を明かした。

 午前9時の開会式を前に、宿舎を午前6時15分に出発予定。「1時間で散歩して、身支度して」。約20分のバス車内での朝食も、おにぎり、バナナ、栄養ゼリーとメニューも決めている。「僕自身が早起きが好きじゃないからね」と笑い、早起き対策は皆無だ。

 この日、30分間の甲子園練習は雨のため、グラウンド上の練習は中止。約3分間、アップシューズのままボールを使わずに“エアノック”をしただけ。エース右腕衛藤慎也(3年)もマウンドからの景色を体験したのみ。それでも室内練習場ブルペンで40球投げ込み「投げられなかったですけれど、日本一になりたい気持ちがますます出てきた」。会場を移動し、相手エース対策として約130キロに設定したマシンを相手に打撃練習も行った。雨で予定は狂ったが「雨降って地固まる」となるか。【鎌田直秀】