決勝進出の2校が、東海大会(来月24日開幕、三重県)出場権を獲得した。藤枝明誠(中部5位)は、先発の小林輝(てる)投手(2年)が9回6安打1失点13奪三振と快投。チームを2年連続4度目の東海大会へ導いた。常葉大菊川(西部5位)は、11安打9得点で相手投手陣を攻略。3年ぶり10度目の東海切符を手にした。敗れた加藤学園(東部1位)と三島南(東部3位)は、残り1枠の同大会出場権を懸けて3位決定戦で対する。同戦は27日、決勝とともに草薙球場で行われる。

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常葉大菊川打線が、序盤からたたみかけた。初回、敵失で1点を先制。なお2死二、三塁で公式戦初スタメンの6番馬塚潤哉外野手(1年)が、右前へ2点適時打。「緊張していたが、あれで楽になった」と振り返った。4回にも2点適時三塁打を放ち、2安打4打点の活躍。石岡諒哉監督(31)の期待に応えた。

対策が実った結果だった。23日からの3日間、22日の準々決勝で静岡高を翻弄(ほんろう)した三島南・植松投手の緩い投球を想定。打撃練習を行ってきた。マシンは球速を100キロに設定し、センター返しを徹底。スイングもコンパクトにし、チームの代名詞であるフルスイングを封印。各選手がチーム打撃を心がけ、勝利をたぐり寄せた。

守備では課題が残った。5回2死一、三塁で一塁走者が二盗。その際に主将の菅沼哲生(てっしょう)捕手(2年)が二塁へ悪送球して失点した。「防げる失点だった。詰めの甘いところを見直して、決勝戦に臨みたい」と引き締めた。

東海切符を得たが、ナインに満足感はない。馬塚は「監督から『東海大会に県1位で出られなければ、甲子園にはいけない』と言われている。決勝も全員で力を出し切って勝つ」と闘志を燃やした。【河合萌彦】