花巻東が久慈東に19-9で勝ち、4年ぶりに秋の頂点に立った。佐々木麟太郎内野手(1年)が3試合連続となる2ランを6回に放ち、高校通算35号をマークするなど、16安打19得点を挙げ、打撃力の高さを見せつけた。今夏県大会を制した盛岡大付は、3位決定戦で花巻南に8-3と快勝。花巻東、久慈東、盛岡大付の3校が東北大会出場を決めた。

 

花巻東が約3時間の熱戦を制し、4年ぶり7度目の秋王者に輝いた。岩手一の攻撃力を誇る打線が5、6回に爆発した。

4-3で迎えた5回、2死満塁から8番菊池興洋投手(2年)の中前2点適時打で6-3とリードを広げた。そこから相手失策で1点、さらに1番宮沢圭汰内野手(2年)が右中間に抜ける2点適時三塁打を放ち、この回、打者10人を送る猛攻で5得点。

続く6回、花巻東の勢いは増すばかりだった。1死二、三塁、7番千葉柚樹内野手(1年)の適時内野安打で10点目を挙げると、3試合連続となる佐々木の中越え2ランを含む5安打で7点を挙げた。2回連続の打者10人の猛攻で16-3と久慈東を突き放した。

大きな収穫を得た。「3年生の投手の方々がメンバーの1、2年生全員と対戦してくれた」。佐々木は、夏の敗戦から逆方向への強い打球や変化球の対応に取り組んできた。先輩投手陣の協力もあり、今大会ではその成果を存分に発揮。6回の2ランは内角カーブを中堅席へはじき返したもの。東北大会に向け「これまでと変わらず、チームを勝利に導けるような強い打球を打てるようにしっかり練習に取り組んでいきたいです」とさらなる飛躍を誓った。

猛追した久慈東を振り切り優勝した花巻東は、初戦の専大北上戦から決勝まで4試合で62得点。佐々木洋監督は「昨日も今日も出来過ぎだと思います。夏を経験している選手が多いのでよく打ってくれていると思います」と振り返った。打線は爆発したが計27失点が今後の課題。投手陣のレベルアップを図り、圧倒的な攻撃力を武器に東北チャンピオンを目指す。【濱本神威】