プロ野球ヤクルトの村上宗隆の母校で、今夏甲子園でベスト8入りした九州学院(熊本)の野球部員2人が飲酒していたことが29日、分かった。学校側は発覚直後に熊本県高野連に報告。日本高野連からはチームに対する注意が文書で通達され、当該選手には1カ月の公式戦出場禁止処分がくだされた。

飲酒騒動は約100人の男子寮で起こった。6月に野球部の2年生1人が飲酒したほか、9月には同部の甲子園ベンチ入りメンバーの3年生1人が剣道部、柔道部の寮生4人と飲酒。いずれも寮職員が発見した。2年生は謹慎処分のための調査と審議途中に保護者の意思で転校して、9月に飲酒した生徒は学校により同中旬から1週間の謹慎処分も受けた。

学校側の野球部への対応について、室永芳久教頭は「野球部の活動中というよりも寮内での出来事だったので、寮の方には指導しています。野球部の活動の中ではないので、特に何も処分はしていない」とし、監督や部長ら指導者への処分はなかった。「高野連から控えなさいということはなかった」といい、10月の国体にも出場した。

未公表だったことに関しては「野球部の集団飲酒とかだったら公表して謝罪会見をする必要があるかもしれませんが、学校としては個々の生徒の案件という捉え方で、処分手続きをとった」と説明した。

今回の不祥事については「教育的指導が足りなかった。生徒の気の緩みに対して、もっとハードルを上げた指導を徹底すべきだった」と反省。その上で講じる防止策には「さらに意識づくりの徹底と、寮監による巡回を徹底する。今までにも増して寮の状況を掌握したい」と話した。