予告通りの地獄の安芸だ。阪神秋季キャンプが29日、高知・安芸でスタート。金本知憲監督(48)と片岡篤史打撃コーチ(47)が野手に課した1日1000スイングのノルマが実行された。練習を45分前倒しして早朝の筋力トレーニングも組み込まれ、ナインは9時間超のハードメニューに青息吐息。来季広島に勝つために、「広島以上の練習を」と宣言していた指揮官が鬼となり若虎を鍛え上げる。
あたりが真っ暗な午後6時過ぎ、芸西村の宿舎に帰る高山の手にはバットが握られていた。初日から特打など振りも振ったり920スイング。でもこれで終わりではなかった。「足りない分は帰って振ります」。今キャンプで金本監督と片岡打撃コーチが野手に課したノルマは1日1000振。高山は宿舎の素振り部屋で80本以上振り込み、ようやくメニューを完了した。
金本監督は不敵に笑った。「片岡コーチも1000は振ろうと言っている」。来年広島に勝つために、「広島以上の練習をしないと」と燃える秋。その本気度が即実行に移された。今成は「去年は1日500~600スイングぐらい。今年は明らかに多い」と証言。球団史上最多? 例年の約2倍の振り込みで、「強く鍛える」ことが目的だ。
振るだけではない。この秋は練習開始を45分早めて9時15分に変更。早朝に筋力トレーニングも組み込んだ。だが全員がウエート場に入れないため、原口や江越、梅野、横田らは安芸ドームで10球連続のティー打撃を40セット課された。球場到着即、駆け付けウエート組と同時進行で駆け付け400振。これまでアップの時間帯だった10時30分時点で、すでにグロッギー気味の練習量をこなした。最後の横田が球場を出たのは午後6時30分。9時間超の猛烈キャンプになった。
居残りで約300振した江越は、球場だけで「1000以上振りました」と玉の汗。高山も「キツかったです。ウエートもハードで。でもいい練習ができました」と猛練習を歓迎した。
金本監督は生え抜き中心で戦う広島と日本ハムの日本シリーズに触れ、「プロ野球のあるべき姿。手本にしないといけない」と決意新た。だが若虎も「すごく前向き。今の気持ちでやれば来年春に必ずレベルアップしている」とうなずいた。日本一決定戦の裏で歯を食いしばり、雪辱を誓う秋が始まった。【松井清員】
<阪神野手陣の練習メニュー>
◆午前9時 歓迎セレモニー
◆午前9時10分 野手陣が3班に分かれA、B班が安芸ドーム内で連続ティー打撃10本を40セット行う。C班はウエートトレ。同10時40分まで
◆午前11時15分 野手陣全体アップ、キャッチボール。シートノック
◆午後0時20分 ランチタイム
◆午後1時 フリー打撃
◆午後2時半 高山、板山、中谷、北條、陽川、坂本が特打
◆午後5時半以降 練習を終えた選手は順次宿舎へ
◆午後6時半 居残り練習をしていた横田が練習を終え、キャンプ初日終了。



