4番内川の離脱は大きかった。ソフトバンクが楽天則本に6連続を含む11三振を奪われて完敗。対楽天も3連敗となり、ゲーム差は6月14日以来の2・5にまで広がった。

 立ち上がり、不安定だった則本をとらえきれなかった。初回1死一、二塁では代役4番に入ったデスパイネが遊ゴロ併殺。3回1死一、二塁では今宮も遊ゴロ併殺に倒れた。工藤監督は「そこは紙一重。2人とも打撃(の状態)が悪いわけではない。(則本は)尻上がりによくなった」。則本には6回から無安打。6連続のうち4連続見逃し三振と完全に封じ込められた。

 同点の7回、2死一塁から決勝点となる2点目を奪われた。今江の打球は高々と中堅前へ。柳田は懸命にスライディングキャッチを試みたが追いつけなかった。「捕りたかったけど捕れなかった。3ボール2ストライクでポジションを下げていた」と悔いた。投球と同時にスタートを切っていた一塁走者松井稼は生還。1つのプレーが明暗を分けた。

 25日にはムードメーカーの川崎が両アキレス腱(けん)痛で離脱。この日は、4番で主将の内川が左手親指骨折のため長期離脱となった。今日の相手は今季2度白星を献上している岸だ。首位楽天には5勝9敗と4つも負け越しており、正念場を迎えた。工藤監督は「積極的に狙っていって凡打ならしょうがない。強い気持ちで向かっていく。みんなで力を合わせて頑張りましょう」と、切り替えた。直接対決でこれ以上は負けられない。【石橋隆雄】