東大卒の日本ハム宮台康平投手(23)が、国内外から注目を浴びて、2年目の来季へ鍛錬を積んでいる。沖縄・国頭での秋季キャンプで、来日した台湾のネット媒体から取材を求められた。近日中に、台湾でも希少な文武両道の背景などが、特集で取り上げられる。秀才左腕は8日、ブルペンに入り、精力的に投げ込んだ。

宮台の魅力が、海を渡って発信される。秋季キャンプが行われている沖縄・国頭に、台湾のネット媒体の記者が訪れた。お目当ては清宮ではなく、宮台。台湾でも、ドラフトで指名された直後から清宮に匹敵するほど注目度が高かったという。鄭(テイ)記者は「台湾では、文武両道できる環境がない。ぜひ、なし得た背景を特集させてもらいたかった」と説明。東大法学部卒の宮台に、白羽の矢が立った。

日本以外からの取材は、もちろん初めて。特集記事は近日中に、台湾を中心に掲載されるという。秀才左腕は驚きつつも「僕は官僚とかの道を行くべきだったのが、プロ野球選手の道に進んだ。台湾の方からしたら、もしかしたら“お遊び”と見られているのかも知れませんね」と、自分なりに分析。鄭記者の流ちょうな日本語に驚きながら、腰を据えて経験談を含めながら話した。「日本では野球の社会的地位が高いですが、台湾ではそうではないから珍しいのかな」と、違いを学んでいた。

秋季キャンプは第2クールが終了。この日はブルペン入りし、精力的に投げ込んだ。体力強化を掲げ、全体練習後も自主的にウエート室で筋力アップと猛特訓。「順調です。いい感じで疲れてきています」と充実感を漂わせた。ルーキーイヤーの今季は、東大出身では51年ぶりに先発マウンドに立った。大きな1歩を踏みしめ、飛躍を目指す2年目へ-。日本だけにとどまらない期待を、力にしていく。【田中彩友美】