中日与田剛監督が、今季から採用される1軍登録29人枠を「松坂枠」で有効活用する可能性を示唆した。

松坂は、昨年11試合に登板し、6勝を挙げた。カムバック賞に輝き、米国で自主トレに励むベテラン。新指揮官にとっても頼もしい存在だ。「先発は中6日で、できるだけ長いイニングを投げる」と与田監督は話す。かつて竜の守護神だっただけに、先発の充実がリリーフ陣の負担軽減策と熟知。しかし、松坂に関しては柔軟な対応を示唆した。「中6日は理想。それで大輔を焦らせたくない。その中でどうしても10日以上空けなくてはならないなら、29人枠をどう使うか考える」。

昨年の松坂は、登板間隔を10日以上空け、登録と抹消を繰り返しながら、チーム2番手の勝ち星を挙げた。今季は22試合以上登板、12勝以上をノルマに掲げる。右肩の故障で15年からのソフトバンク3年間で1試合登板しかできなかった。テスト入団から不死鳥のように復活した松坂。29人枠を活用すれば、今季序盤は中8日などで1軍登録を維持しながらスタートでき、状態が安定すれば中6日で回すことが可能となる。今月下旬には松坂と指揮官は直接会談する予定。平成最後の開幕を迎えるシーズンで「平成の怪物」に追い風が吹きそうだ。【伊東大介】