西武のドラフト1位松本航投手(22=日体大)が、持ち前の探究心を発揮した。

19日、2日連続でブルペン入り。捕手を立たせて20球を投げ込んだ。7割程度の力で「今日も慣れるために入りました。内容は、いいっていうほどではなかった」と話した。

それ以上に収穫だったのは、同時にブルペン入りしたドラフト4位粟津凱士(かいと)投手(21=東日本国際大)のフォーム、球筋を真横からじっくり観察できたこと。「サイドスローなので、これまであまり見たことがない。すごいなと思って見てました。球の軌道とか、どんな球を投げるのかとか。サイドなので手の出どころは違いますけど、ボールの動かし方は参考になる」と説明した。

松本航はこれまでも多くの先輩からアドバイスをもらい成長してきた。大学2年時、桜美林大戦後に相手エース佐々木千隼(現ロッテ)を訪問。助言を仰いだ。「『全部が全部、思い切り投げようとしている。大事な時にメリハリがない』という話をしていただいて。それから(力を)抜いている訳じゃないですけどメリハリを意識して投げられるようになりました」。全球がむしゃらに投げるスタイルから、先発として“大人の”投球ができるようになったという。

また大学日本代表では、17年の西武ドラフト1位斉藤大将(当時明大)からスライダーの握り、投げ方を教わった。「結局、投げられなかったんですけどね」と笑ったが、あくなき探究心の表れだった。

入寮してから少し太った。「ご飯がおいしいので。今は86、87キロ。大学では84、85キロでやっていましたから」。そのため新人合同自主トレスタート後はほぼ毎日、夜間の自主トレを行っている。自転車型トレーニング器具、ストレッチなどで約1時間。最高のコンディションでキャンプを迎えられるように調整は続く。

キャンプでは紅白戦で強打のレギュラー陣と対戦できるのを心待ちにしている。「プロの厳しさを知ると思う。打たれるのも経験。自分のボールがしっかり投げられるようになった上で対戦できれば収穫があると思う。(キャンプまでに)そのレベルまでもっていければ」と目を輝かせた。【千葉修宏】