阪神矢野燿大監督(50)が20日、ドラフト4位斎藤友貴哉投手(24=ホンダ)の中継ぎ起用をイメージした。甲子園球場の室内練習場で行われた新人合同自主トレを電撃視察。決定するには時期尚早としつつも「中継ぎで目いっぱい、そのイニングをいくとかというのは面白いかなと思ったりした」と、リリーバーとして躍動する姿を思い描いた。

吸い寄せられるようにブルペンに向かった。1軍キャンプスタートが内定している右腕斎藤は、力強いストレートとキレのある変化球の計35球を投げた。捕手の後方からチェックした指揮官は「真っすぐに力があって、スライダー系がけっこう良い」と評価。テンポよく投げ込むスタイルにスライダー、スプリットと決め球もある。中継ぎとしての適性を感じ取った。

チーム編成上の利点もある。今季のブルペンの陣容を見渡せば、守護神候補の藤川に、チーム最年長である能見らベテランが多い。24歳のルーキーが救援陣の一角に食い込めば、年齢的なバランスも良くなる。中継ぎ経験は少ないという斎藤だが「任されたところで力を発揮したい」と目を輝かせた。キャンプ前に早くもアピール成功だ。【桝井聡】