阪神金村暁投手コーチ(42)が26日、投手サバイバルを2月7日に開戦させる方針を明かした。

沖縄・宜野座の春季キャンプで同日に今季初実戦の紅白戦を開催。大量22投手を1軍発進させており、メンバーのふるい落としを始める。まずは浜地や馬場、才木、斎藤らが登板候補に上がるが、完全復活を期す藤浪らもスタンバイ。最終的に13人前後に絞られる1軍投手枠を巡り、熱い身内バトルのゴングが鳴る。

甲子園のクラブハウスを訪れた金村コーチが1軍投手バトルのゴングを鳴らした。「枠が決まっている中で22人を連れて行きますからね。2軍にも実績のある秋山らがいる。競争です。こういう世界ですからね。意識し合いながらレベルアップしていって欲しい」。

2月7日に矢野阪神の19年初実戦となる紅白戦を開催。キャンプイン1週間で身内サバイバルを開戦させる。

1軍キャンプには大量22投手が参加する。その数は03年の宜野座キャンプ開始後、12年に並ぶ最多タイの大所帯だ。だがシーズンの1軍投手枠は先発と中継ぎを合わせて13人前後。ここから約10人が外れる計算だ。しかも2軍には、右膝手術から再起を期す一昨年の12勝右腕秋山らも控える。キャンプ1軍発進で喜ぶのもつかの間。まずは実力を試されるのが若手投手陣だ。

2月7日の登板候補には才木、馬場、青柳、望月、浜地、斎藤、守屋、島本らが挙がる。完全復活を期す藤浪も早期の実戦を視野に入れており、登板の可能性がある。迎え撃つ若手野手陣も生き残りに目の色を変える中、一冬越してどれだけの成長を見せられるか。大所帯の分、アピール機会も限られるだけに、1球が重い真剣勝負になる。昨季7勝で16年10勝の経験がある岩貞も「そこで投げれば結果を残したい」と引き締めた。

金村コーチは「1試合で(合否を判断)ということはないですが、キャンプが終わって何人か、オープン戦が終わって何人か」と1人消し、2人消しと日増しに絞り込む方針を明かし、身内バトルをあおった。1軍投手枠は13人前後あるとはいえ、メッセンジャーやガルシア、ドリス、西、藤川、能見らは当確で実質、若手が食い込めるのは数枠だけの狭き門。もちろん実績組も油断は出来ない。2月だけで8試合の実戦が組まれているが、全試合が本気のサバイバル。悠長な調整試合は、ひとつもない。【松井清員】