オリックス山本が完封を目前で逃したが、今季6勝目を挙げた。8回まで3安打無失点と圧倒して迎えた最終回。先頭秋山に右翼へ二塁打から連打と四球で満塁のピンチを招いた。山川に初球をはじかれ、右犠飛で1点を失ったところで降板。2番手ディクソンが無失点に締めた。「最後はヒヤヒヤさせてしまったんですけど、みんなで勝ちきれたのでよかった」と喜んだ。

圧巻は序盤の奪三振ショーだ。最速154キロの直球を軸にツーシーム、カットボール、スライダー、フォーク、カーブで緩急を駆使。2回先頭の山川から6者連続空振り三振を奪った。「何か変えたわけではないですけど、タイミングがよかったです」。合計10奪三振で山賊打線を寄せ付けなかった。

前回7月27日のソフトバンク戦は9回にデスパイネに完封阻止弾を被弾。最終回が鬼門となりつつあるが、「ちょっとのところだと思う。切り替えて1イニングずつ抑えていきたい」と引き締めた。防御率は依然12球団トップで唯一の1点台。特に西武戦は3試合で防御率0・37と圧倒。最下位脱出を目指し剛腕が勝ち星を積み重ねていく。【古財稜明】