「平井様」大台到達! 西武平井克典投手(27)が3日、埼玉・所沢の球団事務所で契約を更改し、6500万円アップの年俸1億円でサインした。

今季プロ野球歴代2位となる81試合に登板した中継ぎエースは、この日契約合意が発表された松坂大輔投手(39)からも学ぶ意欲を示し、来季も活躍を誓った。

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マウンドでは常に冷静な表情で打者に向き合った平井も、会見場では笑みが絶えなかった。契約内容を問われ「1本、いただきました。想像以上の評価をしていただいて、うれしく思います」と力強く語った。

4年目の大台に「まだ実感がわかないです。初めてのキャンプでレベルの違いを痛感して、本当にここまでやれるとは思っていなかったので」としみじみ。ここまで着実にステップアップしてきた右腕だが「いまだに『確信』はないです。1日1日が勝負だと思っています」と慢心はなく、意識は高まるばかり。来季の意気込みを「自覚・責任」と記すと、「数字に対するこだわりは一切捨ててやろうと思います。平良とか若いピッチャーも出てきてるし、背中で引っ張っていける選手になりたい」と規範となる構えを示した。

もちろん自ら学び、成長を目指す姿勢も忘れない。入団が決定した松坂に話が及ぶと「プロに入る前から憧れの人。甲子園、プロでの活躍をテレビで見ていました」と一瞬、野球少年の顔に戻ったが、すぐに「同じユニホームを着れるのは光栄。少しでも学んでいけたら。会ってどんどん聞いていきたい」と引き締め、学ぶ意欲を示した。

チームはリーグ連覇を果たしながら2年連続でCS敗退。平井は「『リベンジ』は常に思っています。まずは何よりも3連覇ですね」とキッパリ。1億円の自覚と責任を胸に、来季もマウンドに立ち続ける。【鈴木正章】