エースの自覚だ。広島大瀬良大地投手(28)が17日、7年目の変化について語った。すでに開幕投手を佐々岡監督から告げられ、調整も任せられている。周囲がエースと認める立場となり、キャンプから立ち居振る舞いも変わった。自身2度目の開幕投手に向けた現状を語った。【取材・構成=前原淳】

  ◇    ◇    ◇

-休日返上で練習

大瀬良 (18日に)シート打撃の予定があるので、体を動かしておこうかなと。しっかりと打者と勝負できるようにしたい。

-16日はブルペンで46球を投げ、半数以上の29球が変化球だった。

大瀬良 前回の打撃投手で変化球が良くなかったので。確認の意味もあった。

-今週末には対外試合の登板もある

大瀬良 課題をつぶして、次の段階にしっかりと上がれるようにしたい。自信を持って対外試合に投げられるように、まずはシート打撃をいい内容で終えたい。

-昨年5試合だった対外試合登板は今年、1試合少ない4試合で開幕を迎えることになりそう

大瀬良 不安はありますが、その中で調整していくしかない。考えながらやっていきたい。

-例年キャンプ中やオープン戦期間中は悩みながら試行錯誤している

大瀬良 7回目ですけど、毎年良くないですね(笑い)。ただ、そういうふうに探れている年の方がシーズン中はいいかもしれません。自分の中で「どうにかなるだろう」と課題と向き合わずに深く考えないまま逃げないようになった。ここ数年はうまくいっていないものに目を向けてやれている。だからメディアにも「あまり良くない」とか「不安」と言っていますが、今は逆にその方がいいのかもしれないと思っています。

-試行錯誤はその年の自分を知るための作業

大瀬良 基本的に投げ方は変えていませんが、球種によっても感覚は毎年変わる。そこの感覚の違いも把握して、ブルペンで探って、その年の投げ方を見いだせているのはあると思います。

-知識も増えている

大瀬良 自分の体についての理解は深まったと思います。投げることもそうですが、投げる以前にしっかりと自分のパフォーマンスを発揮させるための準備段階もそう。

-変化を感じるか

大瀬良 年齢も30に近づいてきて変化もある。年相応にいいものも悪いものも出ている。悪いところがドッと出ないようにしつつ、良いものはより良くと。体の使い方は思っているよりもいい感じです。

-今年はオフに床田らと合同自主トレをし、今キャンプでも新人森下を練習に誘い、後輩たちに助言する姿をよく見る

大瀬良 良いことも悪いことも含めて、いろんなことを経験してやってきた自負はあるので、自分の経験の中で伝えられることは伝えようとは思っています。

-積極的に話しかけている

大瀬良 悩んでいるような顔をしていたら声をかけるようにしていますし、聞きに来てくれれば話はします。僕も同じような悩みを抱えながらやってきたので。

-開幕投手を伝えられ、エースの自覚を感じる。

大瀬良 チームが求めるエースと、僕が目指すエースはまだまだ。ここぞの試合で勝てる投手がエースだと思う。昨年はそういう試合で勝つことができなかったので、今年は勝てるようにしたい。そうできるように準備していきたいと思います。