阪神が23日、投手、野手とも同時間に練習を行う「集合練習」を開始した。1軍が甲子園、2軍が鳴尾浜で実施。22日までは首脳陣が視察する中での投手、野手に分かれた「分離練習」だったが、この日から投内連係プレーの確認などチームとしての練習が可能となった。

甲子園では、矢野監督が練習を前に選手らに言葉をかけた。

「いよいよ、こうやってみんなでやれるというのはすごくうれしい。でも、ここまでの長い期間でみんなもいろいろなことを感じたと思います。こうやって全員でユニホームを着て、甲子園で練習できることが当たり前じゃないということもみんな感じていると思う。本当にいろんなことに感謝して、やっていけたらと思います。俺らが目指すところは何も変わらないので日本一になる。そして、日本一になるだけじゃなく、今年こういうことがあった中でファンのみなさんにパワーを与えたい。苦しい時こそ楽しく、苦しい時こそ笑ったり、そういう姿でファンの人に元気や勇気を伝えることができると思う。そういう姿を今日から新たに見せていきましょう」

チームは今月19日から首脳陣が視察する中、甲子園と鳴尾浜の2球場で、午前中に投手が練習し、午後に野手が練習する時間差をつけた形の「分離練習」を行ってきた。1、2軍のメンバー振り分けも行われていなかったが、今後は1軍が甲子園、2軍は鳴尾浜と完全にメンバー振り分けされての練習となる。日が進めば、シート打撃や紅白戦など順次調整の段階が上がっていくとみられ、実戦感覚を取り戻し、シーズン開幕に備えていく。

1軍がチームとして集合して練習や試合に臨む形態をとるのは3月下旬以来、約2カ月ぶり。3月27日からチーム活動休止期間に入り、4月15日以降の約1カ月は施設開放による自主練習だった。