ロッテから楽天に新加入した涌井秀章投手(33)と鈴木大地内野手(30)が投打で活躍した。

練習試合2度目の登板となる先発涌井は最速149キロの直球に加え、99キロのカーブなども織り交ぜながら西武を翻弄(ほんろう)。シーズンにつながる4回2安打無失点の快投に「しっかりチームの優勝に向かって貢献しつつ、自分の成績も求めていきたい」と誓った。伊藤投手チーフコーチも「ストレートも強くて、彼らしいピッチングだった。次回はファームで最終調整になると思います」と万全の仕上がりぶりに目を細めた。

鈴木大は2回に西武今井の150キロ直球を右翼席中段へ運ぶ先制アーチ。7回にも左二塁打を放った。あくまで「だれが投げている時とか関係なく、このチームのために頑張りたい」が基本だとしつつ「(涌井への)特別な思いももちろんあるので。今日みたいなゲームが公式戦でできたらいい」と力を込めた。

鈴木大は練習試合1号となったホームランについて「昔からホームランを打つと調子が悪くなるというか、毒だと思ってましたけど。最近はむしろ逆で、僕みたいな体が小さくて力がない選手は本当にいい打ち方をしないと入らない。そういう意味では前向きにとらえています」と説明。

その上で「後の打席で引きずらないようにはしていて、次の打席で四球を選んだり、最後(二塁打を)打てたのは良かった」と話した。

三木監督は試合後「ロッテからの移籍コンビが活躍しましたね?」と質問されると「今はウチの大切な選手なので」と満面に笑みを浮かべて2人をたたえた。