昨秋の明治神宮大会で準優勝した関大が15日、吹田市内の同大グラウンドで約2カ月ぶりに全体練習を再開した。当面は部の新型コロナウイルス感染防止マニュアルに沿いながら、9時から17時まで、2時間ずつ30人のグループに分かれる形で練習を実施する。

今秋ドラフト候補の最速147キロ左腕・高野修汰投手(出雲商=4年)はこの日、11時から遠投やランニングなど軽めのメニューをこなした。昨秋、左肘痛を発症したが「(感覚は)前までのような違和感、痛みはなくなった。油断はできませんが、感触は良いです」とはつらつとした表情で話した。自粛期間中は、自宅周辺で毎日約5~10キロのランニングなどで体作りに励み、昨秋68キロだった体重は約77キロまで増加。実戦からは長らく遠ざかっているが、ここまでの自粛期間が功を奏し「普通にリーグ戦をしたらうまくいかない可能性もあった。しっかり治せたのが良かった。遠投も前より楽になった」と状態の良好さがうかがえた。

昨秋のリーグ戦では8試合で防御率1・01を記録。4勝を挙げ、4季ぶりのリーグ優勝に貢献した投手陣の屋台骨。早瀬万豊監督は自粛期間中、監督自身も過去愛読していたという京セラ創業者・稲盛和夫氏の著書を送り、「刺激を与えたいなと思って。気の持ち方を知ることは成長することにつながる」と、エースをサポート。「(関大からNPBへ)久しぶりにいってほしい。可能性ある選手です」と期待を寄せる。高野も「個人目標はどんな形でもプロ入り。監督も行ってほしいと思っているので、行きたいです」。目標も定めつつ、まずは8月9日開幕予定の春季リーグ戦へむけ、準備を整える。