去年の首位打者が意地をみせた。打率2割台半ばと不振にあえぐ西武森友哉捕手が代打で7回から途中出場。2点を追う8回2死満塁で迎えた2打席目に“らしい”スイングで勝利をたぐり寄せた。

「チャンスでつないでくれたので。初球から打とうと、スイングしようと思ってました」。吉田凌の128キロスライダーを左翼フェンスに直撃させ「逆方向に強い打球。本当に理想の形で打てました」。納得の走者一掃の決勝二塁打とした。

ミスや大量失点など、辻監督が心配していた守備でも、7~9回をゼロに封じた。「投手陣を引っ張っていきたいですし、しっかり守って、打って勝ちたいというのはあります」と守りへの強い意欲も示した。この日は主砲山川にも22号2ランが生まれ、終盤戦へ向けた反撃ののろしは上がった。指揮官は「中村がいない、木村がいない、そういう中であそこに森がいないと、やっぱり打線が弱いよ」とあらためて森の存在の大きさをかみしめていた。【千葉修宏】

▽西武山川(6回に左翼へ反撃の22号2ラン)「詰まっていましたが、振り切ったから外野の頭を越えていったと思います。次の試合でも、詰まってもバットの先でもいい結果が出るように頑張っていきたい」