ホンダ(狭山市)の2世選手が、父譲りの勝負強さを見せつけた。4番佐藤竜彦外野手(26=立大)は、来季からヤクルト2軍外野守備走塁コーチを務める佐藤真一氏を父に持つ。2-2で迎えた延長10回のタイブレーク、2死満塁の場面でバックスクリーンへ満塁本塁打をたたき込んだ。推定飛距離133メートルの豪快な1発に「素直にうれしい限り」と喜んだ。

リベンジに成功した。1点を追う8回2死一、二塁で迎えた第4打席は空振り三振に倒れた。仲間が同点に追いついてくれたことにより、打席がもう1度回ってきた。「8回のチャンスを生かせなかったので、今度こそは打ってやろうと打席に入りました」。現役時代、代打の切り札として活躍した父のように、一振りで試合を決めた。

主砲の1発でチームは優勝した09年以来の4強に進んだ。念願の日本一まであと1勝まできた。「今まで通りチーム一丸で戦っていきます」と意気込む。今大会は打率4割4分4厘2本塁打、8打点と絶好調。決勝でもいつも通りの打撃で11年ぶりの都市対抗制覇に導く。【湯本勝大】