ソフトバンク王貞治球団会長(80)が、キャンプ地・宮崎でヤクルトの主力投手として活躍した安田猛氏の逝去を悼み、球団を通じてコメントを発表した。

「安田さんは少し変則的な投げ方でしたが球に力があり、テンポがよくて度胸がある投手でした」

列島が巨人王のホームラン世界記録に沸き上がった1977年(昭52)、通算755号でハンク・アーロン氏のメジャー記録に並んだ後、王対安田の対決は7度あったが、攻略できなかった。新記録の756号は同じヤクルトの鈴木康二朗投手から放った。小柄な体で真っ向勝負を挑む安田投手の「度胸」には一目置き、757号は安田投手から放って雪辱した。「訃報に接し757号を彼から打ったことを思い出しました。病魔との闘いは大変だったでしょう。安らかにお眠りください」とコメントした。王対安田の通算対戦成績は打率2割5分4厘、10本塁打、16三振だった。