中日に自力V消滅の可能性が出てきた。今季初の5連敗で借金が最多10に膨れ上がった。

ほころびは先発小笠原から始まった。2回1死から安打と四球でピンチを作ると、ヤクルトの重盗に意表を突かれ、8番古賀の適時打で2点の先制を許した。4回も先頭打者からの連続四球と安打で無死満塁を招き、再び古賀に適時打。6回に先頭吉田成に四球を出したところで降板した。4敗目がついた小笠原は「四球が失点につながってしまった。大胆さが足りなかった」と肩を落とした。

打線も苦手の小川から9回にビシエドの犠飛で1点を奪って、相手が狙ったバンテリンドームでの連続完封を阻止するのがやっと。与田監督は「ストレートを積極的に打ちに行こうという中で、得意のカットボールの見極めがうまくできなかった。両サイドの制球も良く、それにウチが対応できなかった」と完敗を認めた。

これで8カード連続勝ち越しがなく、16年の12カード連続以来となる長期的な低迷に陥っている。指揮官は「数字に関してもきちんと受け止めている。数字で戦い方を変えるのではなく、1戦1戦やれることをやるしかない」と言葉を絞り出した。4日にヤクルトに破れ、首位阪神が勝つと自力優勝が消滅する。【伊東大介】

▽中日阿波野投手コーチ(小笠原について)「重盗されたり少し隙があった。四球で自分を苦しくしてしまった。4つ目の四球で交代したが、勝負を挑む投球ができていなかった」

▽中日パウエル打撃コーチ(小川を攻略できず)「球を低めに集められた。早い段階でチャンスはあったが、点を取れずにこういう展開にしてしまった」