白星こそつかなかったものの、ロッテ二木康太投手(26)が復調の兆しを見せた。

初回、2回と走者を許すものの盗塁阻止、併殺で3人で切り抜け、3回と4回も3者凡退。「立ち上がりから良い感じで投げることができていました」との言葉通り、コーナーに正確に投げ込んでいった。

4回を終えると、ソフトバンクの応援演出で左翼席のペッパー君が踊り出した。BGMは秦基博「Halation」。偶然にも、二木の本拠地ZOZOマリンでの登場曲で、5回登板前にも再び流れた。それにも後押しされたか(?)5回も3安打を許しながら無失点で切り抜けた。

5回の最後の打者、8番甲斐には直球を1球挟みながらフォークを6球投げ、最後は低めぎりぎりへの緩いカーブで空振り三振に抑えた。開幕投手を務めた今季はここまで12球団ワーストの18被弾。井口資仁監督(46)も「変化球が浮いての1発がずっと続いている」と苦言を呈してきた。

この日はうって変わって順調だっただけに、6回が悔やまれる。3安打を喫し、同点になったところで投手交代に。「最後は粘りたかったです」と悔やんだが、2番手田中がしっかり後続を断ち、結果的には先発投手の役割を果たした。

この日は守護神益田直也投手(31)が今季初めて3日連続で登板するなど、シーズン終盤に向けて、リリーフ陣の負担は必然的に大きくなってくる。二木は今季ここまで先発した15試合で、7回を投げきって勝利投手になったのは2度のみ。「もう少し長い回を投げられるようにしないといけないと思います」と、あらためて引き締め直していた。【金子真仁】