オリックスに衝撃が走った。主砲の吉田正尚外野手(28)が「左太もも裏の筋損傷」の診断を受け、5日に出場選手登録を抹消された。17年から続けていた連続試合出場は512試合でストップした。

主砲離脱のショックを引きずるように、この日も投手陣が崩壊。ソフトバンクに16年以来の2戦連続2ケタ失点で大敗を喫した。ロッテが日本ハムに勝ったため、6月20日から守ってきた首位の座からも滑り落ちた。

吉田正は、3日ソフトバンク戦(ペイペイドーム)の同点の9回1死一塁から遊撃への内野安打を放った際に左太もも裏を痛め、代走小田を送られた。試合は勝利したが、代償は大きかった。

翌4日の同戦は8回に代打出場。患部をテーピングでグルグル巻きにして打席に立った。1度もスイングせずに見逃し三振。今後は、慎重に状態を確認しつつ最短復帰を目指すが、患部がデリケートな箇所だけに、現段階での復帰時期は未定だ。

中嶋監督は「中途半端(な状態)になっては困る選手。未来、将来、先もあります。ここで無理するわけにもいかない」と抹消理由を説明。ただ、治療専念を願うものの、東京五輪での金メダル獲得にも貢献した主軸を欠き「正直、正尚の代わりは誰もいない…。次は投手陣に奮起してもらうしかない」と腕を組んだ。残り38試合。チーム一丸で25年ぶりVをつかみにかかる。【真柴健】