ハルト先輩とローテ守る!

阪神からドラフト2位指名された創価大・鈴木勇斗投手(21=鹿屋中央)が13日、東京・八王子市内の同大学キャンパスで、指名あいさつを受けた。畑山統括スカウト、担当の吉野スカウトと対面した最速152キロ左腕は、対戦したい選手には同学年のヤクルト村上を挙げ「自分の真っすぐがどれだけ通用するか試してみたいし、一番自信がある真っすぐで勝負します」と意気込んだ。

阪神と赤い糸で結ばれていたのかも知れない。亜大に練習見学に行った高校3年の時、当時大学4年だった阪神高橋と偶然話す機会に恵まれた。「いろいろ話を聞いて、自分もプロに行きたいなと。遥人さんはすごく優しい方で」。今も心に残る金言ももらった。「自分が、目標にしていることは、諦めずに頑張ればかなう」。その言葉通りに努力を重ね、同じドラフト2位指名を勝ち取った。

あこがれの選手とチームメートになり、いずれは先発ローテに並ぶ日を夢見る。「同じ球団に入れたことはうれしい。学んでいきながらいずれは遥人さんと同じように先発で活躍して、たくさんチームに貢献できるように」。再会した時には「是非、ツーシームを」と宝刀の伝授を願った。

1年目の目標は「新人王」。阪神ではこれまで8人が獲得したが、左投手はまだいない。「まずはプロ初勝利を目標に、そこから頑張って勝ちを重ねていって、最終的に新人王を取れれば」。今年は西武ドラフト1位の西日本工大・隅田ら左腕の逸材がそろう。「同じ左投手に負けないように活躍していきたい」。ずらりと並ぶライバルの中で、一番を目指す。【磯綾乃】

◆鈴木勇斗(すずき・ゆうと)2000年(平12)3月17日生まれ、鹿児島県日置市出身。日吉中では串木野黒潮に所属。鹿屋中央では甲子園出場はなし。創価大では3年秋から先発として活躍し、リーグ最多タイ4勝で優勝に貢献。MVP、最優秀投手賞、ベストナインの3冠にも輝いた。座右の銘は西郷隆盛の漢詩の一節「耐雪梅花麗」。「薩摩の人間なので、すごい方というのは知っている。そういう方の言葉を大事にしたい」。50メートル走6秒5、遠投100メートル。173センチ、84キロ。左投げ左打ち。