来季からDeNAのコーチングアドバイザーに就任する小谷正勝氏(76)が19日、横須賀市内で行われている秋季トレーニングを初視察した。午前9時24分、練習前にグラウンドで選手、スタッフらにあいさつした。

コーチングアドバイザーの役割については「気が付いたことを言うだけ。三原代表にも言ったが、(選手と話す時は)必ずコーチにもどなたかに入っていただいて、話しましょうと。個人的に選手と1対1でやることはまずない。皆さんコーチで一人前の人ばかりですから、私が気が付いたことを言うぐらいではないか」と語った。今後も投球練習がある際には視察し、来春のキャンプは同行するという。

がんをわずらい、19年に巨人を退団した。「巨人にいて、がんで退団したもので、おかげさまでテレビ放送がある時はほとんど見ていました」。既に1軍の選手については、力量等を把握している。チームについては「これだけの打撃力、得点力がある。足を使った野球とか、投手の整備ができれば、もっとすごい成績が残ると思っている」と話した。

「僕の同年代の方が病(やまい)で亡くなっていく。このままくたばっていくのを待つのかなと思っていた。その時に、何かできることないかなと思っていたら、横浜から話があった。できるかどうか、体力的に自信があるかどうか、極力頑張っていこうかなと。恩返しとか大それた考えはない。何かできたらいいなという感じです」と話した。

三浦大輔監督、斎藤隆新コーチ、木塚敦志投手コーチ、みな門下生だ。「みな横浜にいた時に研究した仲。苦しんでいる姿を見ていて、何か手助けできればいいなという感覚はあった。邪魔しない程度に」。最下位に沈んだチームの再建を手助けする覚悟だ。【斎藤直樹】