虎キラーは今年も健在だ。広島床田寛樹投手(27)が阪神とのオープン戦(甲子園)に先発。新球カットボールを交え、4回4安打2失点(自責1)と上々の仕上がりを見せた。昨季阪神戦4試合に先発し3勝1敗。虎キラーは、開幕2カード目の同戦(マツダスタジアム)に登板する可能性が高い。シーズンの前哨戦で快投した左腕が、今年も阪神打線に立ちはだかる。

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床田はテンポのいい投球で阪神打線を手玉に取った。1、3回はいずれも相手打線が1番近本から始まる好打順だったが、ともに3者凡退。ピンチの芽を事前に摘んだ。0-1の4回には2死一塁から梅野に左越え適時二塁打を打たれ、1点を失ったが、自責はこの1点のみ。4回4安打2失点にまとめた。

昨季、阪神を相手に4戦3勝1敗と好相性だった左腕。だが今年の床田はひと味違う。新球カットボールをひっさげて甲子園に乗り込んだ。「去年の秋キャンプくらいから練習して。昨日(7日)、森下に投げてみたら『全然使えます』と言ってくれたので思い切って使ってみようと思った」。1回2死、カウント1-1からマルテに投じた新球は、スッと内角に収まり球審の右手が上がった。「試合で今まで投げてなかったが、カウントも取れた。もう少し練習して、もっと使える球にしたい」。この日は全70球のうち、3球投じた。

床田は開幕2カード目となる阪神戦(マツダスタジアム)の2戦目に先発する可能性が高い。この日は前哨戦となった。「向こうも対策は練ってくると思うので自分もレベルアップして。去年と同じままだとダメだと思う。新しい引き出しを増やしながらなんとかシーズンを抑えられるように」。得意な相手だからこそ、さらに嫌な印象を与えようと腕を振った。

前回2月27日の日本ハム戦は3回1失点。今回も上々の内容で調整は順調だ。「阪神は開幕しても当たる。新しい球を使って『こういう球種もあるぞ』と(阪神相手に)思わせられた」とにんまり。昨季プロ初完封や初月間MVPを受賞した6年目左腕。進化はまだまだ止まらない。【前山慎治】

▽広島佐々岡監督(床田の投球に)「順調。去年の今頃と比べると雲泥の差。しっかり油断せずに」

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