DeNA大貫晋一投手(28)が“三重苦”を乗り越えて、チームを3年ぶりの西武戦勝利に導いた。敵地での先発マウンドを託され、序盤から直球主体にフォークを織り交ぜ安定投球を披露した。走者を背負っても3つの併殺打で乗り切り8回途中まで無失点。チームにとって昨季2敗1分けと苦手とする相手に19年以来の勝利をもたらし、大貫は「強力な打線が相手でしたので、打者1人1人丁寧に投げることを意識して集中力高く投げられた」と納得の表情を見せた。

チームにとっての西武だけでなく、大貫にとって交流戦が鬼門だった。ルーキーイヤーの19年は楽天にアウト1つも取れないまま6失点を喫した。昨季はオリックス戦で2回途中5失点(自責4)と苦い記憶が刻まれている。「もちろん覚えてますし、だからこそ今年こそやってやるぞと思っていました。苦い経験を生かしてまた次回以降もいいピッチングできるようにしたい」と糧にした。

最後の難敵は「虫」。試合前の練習ではブルペンでガを見つけ、ベンチに戻ると大きなカミキリムシを発見。「対策はできなかったですけど、やっぱりけっこういました。エスコバーが取ってくれました」。8回途中、リリーフでつないだのもエスコバー。チーム一丸で、大きな1勝をつかんだ。【栗田成芳】

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